『スモールビジネスの教科書』感想 ハードルは高いが儲けの真髄がここにある

こんにちは、ちんぱんパパです!

先日、『スモールビジネスの教科書』という本を読みました。自分にとって必要そうな本だな、と思って何気なく手にとったのですが、思ったよりもとても良い内容だったので、紹介していきたいと思います。

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スモールビジネスをなぜ目指すか

本書でいうスモールビジネスとは、「年間安定して3,000万円以上の余剰金を生み出せる」「事業規模の拡大よりも安定性を目指す」「売上は100億以下」「自己資本経営」の4つを軸とした事業のことを指します。

なぜこの4つを軸とするのか、自分にとっては非常にしっくり来るものがありました。

実は自分はフリーランスを法人化したばかりで、これから売上をどんどん伸ばしていかなくてはならない立場だからです。ただ、だからと言ってスタートアップやベンチャー企業のように何か華々しい事業計画を立てて資金調達をして……というつもりはまったくなく、一人社長という体制を維持しながらそこそこで暮らしていきたい、とまさに思っていました。

ところが、世の中にある事業戦略系の書籍は、スタートアップ向けの規模デカビジネスの話ばかりで、こういった地に足がついた戦略指南書みたいなものはほとんどありませんでした。

そういう意味で、スキマをつきながらもしっかりニーズのある書籍だなと思います。思いっきり自分の約にも立ちました。

特に気づきとなった観点

本書を読んで気づきとなった観点をかいつまんでいきます。

多くの人が気づかない課題に焦点を絞ること

少数の人しかもっていない解決したい課題…ここに焦点を絞る、というのは非常にためになる考え方でした。

一般消費者として感じた課題というのはほとんどの人がすでに解決にあたっているか、解決しようとしてもできない課題であるので、もっとニッチな自分だけしか知らない課題に目を向けるべき、ということです。

確かに、今までだったら「こんなことやってもスケールしないだろうな」と思ってしまって着手しないことが多くあり、チャンスを逃していることが結構あるような気がしてきたので、改ようと思います。

これに関してはtoCよりもBtoBの中で見つかるチャンスが多そうなので、顧客が何か困っていることがあったら積極的に提案して次のビジネスつなげていこうと思います。

称賛されないビジネスを積極的に行う

これも、なるほど!と思わされた考え方です。

SNSで称賛されるようなビジネスでないからこそ、誰もやりたがらず、逆にビジネスチャンスがあるという。褒められたいという欲求を捨て去ることで、何か新しく見えるものがあるかもしれません。

すでに類似のサービスがある

これに関しては本書の随所で言われることですが、やはり一番心に刺さりました。

すでにほかの人/会社がやっているからといって避けるのではなく、すでにやっている人がいるからこそニーズがあり、かつほかの人や会社が捨てているセグメントがあるはずなので、そこを狙いうちにしていくことをすると確実に成功する、というものです。

さらにいえば、大企業がやっていることであれば、そのサービスを運営するにあたって相当の間接費がのっているはずなので、身軽なスモールビジネス実践者が行えば価格面でも優位に立てるはず。「うちの会社だったら、半分の価格で同じことができますよ」といってどんどん開拓することができるのだ、と。

ただ、これに関しては自分にも相応の実績があって初めてできるワザなので、いくらか限定されるとは思いますが…。逆にいえば、自分の実績がある分野でこれを行えば良いということですね。本当に目からウロコです。

内容は超実践的だが、それだけに実践できる人が限られる

と、紹介した以上に充実した内容の書籍だったのですが、ここに書いてある内容をどれだけの人が理解して実践できるか、というと少し難しいんじゃないかな、とは思います。

著者は戦略コンサル出身でビジネス界隈の超エリートだからこそ、考え方も戦略設計のフレームワークに沿ったものです。ある程度経営戦略の基礎的な知識がないと、本書の内容を理解するのは難しいんじゃないかな、と思いました。特に数年先の予算策定と目標KPI設計のくだりとか…。

自分は前職で事業戦略に関わる部署でマネジメントをしていたこともあるので、なんのことを言っているのかスッと入ってはきましたが…。

なので、これから副業をやってみたいとおぼろげに思っているとか、独立したいけどこれまでの仕事で事業戦略に関わる立場にはなかった、という人にはあんまりオススメはしません。

すでにフリーランスとしてある程度売上が立てられている、経営的な目線で仕事をしたことがある、これまでの仕事で事業KPIを立ててきた、という人にとっては金言の嵐のような本だと思います。

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