『キャリー(1976)』ネタバレ感想 ホラー映画史に残る名作を見逃すな!

ず〜っと見たい見たいと思っていた『キャリー(1976)』が、最近Amazonプライム・ビデオのスターチャンネルEXで視聴することができるようになっていました。これまで配信サービスでは観る事ができなかった作品だったので、喜びもひとしおですね!というわけで早速視聴したので、『キャリー』の感想を書いていきます。

キャリー(1976)あらすじ

サイコキネシスの超能力を持つキャリーは、その陰気なキャラクターから通っている高校でいじめに遭う。いじめに対して謝りたい気持ちがあるスーは、恋人のトミーにキャリーをプラムパーティに誘ってもらうことで謝罪の気持ちを示そうとした。

しかし、いじめの首謀者であるクリスは恋人のビリーとともに、パーティの最中に豚の血をキャリーにかぶせるいじめを画策。豚の血を被せられたキャリーは怒りに燃え、超能力でパーティ会場を破壊し出席者を惨殺。自宅に戻ったキャリーは狂信的なキリスト教信者の母親から殺されそうになるも逆に惨殺し、自らの超能力で自宅もろとも自殺を図る。

生き残ったスーはベッドの上でうなされながら、キャリーの自宅跡に花を手向ける悪夢を見る。

キャリー(1976)感想

ひと言えば、観て良かったです! クラシックなホラー映画として、ブライアン・デ・パルマの演出も相まって芸術的な粋にまで達している作品だと感じました。やっぱり一番の見どころは、燃えさかるパーティ会場をバックに、血まみれのキャリーが冷徹な表情で人々を惨殺するシーンでしょう。キャリー役のシシー・スペイセクの圧倒的な存在感や、美しくも迫力のある炎の演出、ドローン的なBGMによってものすごくアートで崇高なシーンに見えて、このワンシーンを観なければホラー映画は語ることはできない、という感じで興奮しましたね!

このシーンに限らずブライアン・デ・パルマ特有の印象的な演出は随所に観ることができ、その点もこの作品の見どころとなっています。例えば、プラムパーティでのダンスシーンでの回転カメラや、パニックになるパーティ会場の分割コマ割り、ヒッチコックのサイコに影響されたバイオリンを引っ掻いたような恐怖シーンのBGM演出など、現代の映画にはないクセがいたるところに散りばめられていて、そのあたりもこの作品をアートな領域に押し上げているものと思えます。イタリア人音楽家ビノ・ドナッジオによるやたらメロディックな音楽も、微妙に作品と合っていなく異質感があり、逆にデ・パルマっぽいアンバランス感を引き立てていました(褒めてます)。

違和感があるとしたら、登場人物がどうしても高校生に見えない……というところで(笑)、キャストの年齢を調べてみるとやっぱりみんな20代中盤〜後半あたりの年齢感みたいですね。シシー・スペイセクは27歳ぐらいのようです。彼女はめちゃくちゃ異質な雰囲気出ているのであまり違和感はありませんが……。

キャストを調べたついでにキャリアを観てみると、ビリー役のジョン・トラボルタはこの映画が本格的な映画デビュー作だったそうな。あんまりカッコ良くはありませんが、当時はイケメン枠だったんでしょうか……。スー役のエイミー・アーウィングは、1985年にスティーブン・スピルバーグと結婚(4年後に離婚)するようですね。これはちょっとびっくりしました。イケメンだなーと思ったトミー役のウィリアム・カットは、80年代にTVドラマの主役をやったきり、脇役での活躍がメインになっているようですね。かなりイケメンだったのに、なんかもったいない。

というわけで、キャリー(1976)の感想でした。ホラー映画好きで未視聴の方は、せっかく配信で見れるようになっているので、押さえて損はない映画だと思います!

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